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帰宅困難者対策条例と一時滞在施設の確保及び運営のガイドライン

都内では多くの方が近隣から毎日通勤しています。首都直下地震などの大規模な地震やその他の災害が発生して、交通機関が運行できなくなり、当分の間、復旧の見通しがない場合には、たくさんの帰宅困難者が出ることが予想されます。

そのため、東京都では、2013年に帰宅困難者対策条例を施行しただけでなく、国と東京都が設置した首都直下地震帰宅困難者等対策連絡調整会議では、2015年に「一時滞在施設の確保及び運営のガイドライン」を改定しました。

帰宅困難者対策条例

帰宅困難者対策条例のあらましは、次の通りです。

  1. 企業に授業者の一斉帰宅の抑制と、状業者の3日分の食料の備蓄について努力義務を課すこと。
  2. 駅や集客施設などにおける利用者の保護や、学校などにおける児童や生徒などの安全確保の努力義務を課すこと。
  3. 東京都と企業などが連携して、安否情報の確認や災害関連情報などの提供のための基盤整備などを行うこと。
  4. 都立施設や東京都と関連する施設を一時滞在施設として指定するとともに、一時滞在施設の確保に向けて、国や地方自治体、企業に協力を求め、帰宅困難者を受け入れる体制を整備すること。
  5. 代替輸送手段や災害時帰宅支援ステーションを確保し、災害関連情報などを提供するなどして、安全で円滑な帰宅支援を行うこと。

一時滞在施設の確保及び運営のガイドライン

帰宅困難者が多数発生したときに、国や東京都の施設だけでは、それらの方々を受け入れることは不可能に近いことだと容易に予想できます。そこで、帰宅困難者を収容できる施設を持つ企業に協力を求めたいところです。

ところが、企業が施設を提供した場合に、その場所で二次災害が発生してしまったら、その責任を企業が背負うことになっていました。そのため、心ある企業であっても施設提供をためらうケースが多かったようです。

そこで、2015年に改定されたガイドラインでは、次のような改訂がなされました。

  1. 施設内での事故や体調悪化について、故意や重過失がなければ、施設管理者は責任を負わないこと。
  2. 負傷者の治療はできないこと。
  3. 水や食料がいきわたらない場合があること。
  4. 施設利用者は管理者の指示に従うことに同意し、受け入れた帰宅困難者に書類に署名させること。

このようなことを明文化することによって、企業の不安を軽減させて、協力企業を募っています。

国や東京都では、首都直下地震などの大規模な地震やその他の災害が発生したら、帰宅困難者は都内で92万人発生することが想定されています。しかし、まだまだ、全員が施設に入るだけの余力はないと言われています。いっそうの企業の協力が求められています。

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